七年に一度の盛儀|元善光寺御開帳特集

御開帳は、4~6月の3ヶ月間開催されますが、その中で一番にぎわうのは、中日大法要(ちゅうにちだいほうよう)の日です。
色とりどりの衣装をまとった子どもたちが歩く「稚児(ちご)行列」に始まり、本堂前で庭儀(ていぎ)法要が行われます。

元善光寺の御開帳(ごかいちょう)は、数え年で七年に一度、丑(うし)と未(ひつじ)の年に行われまが、今年は一年延期され、新型コロナウイルス感染拡大リスクの低減を図るため開催期間を予定より1ヶ月延長して行われます。御開帳とは、ご本尊(ほんぞん)が納められている厨子(ずし)の扉を開いて、直接ご本尊を拝むこと。 しかし、元善光寺のご本尊は秘仏とされていて住職でさえ直接拝むことはできません。 そのため、御開帳の時にはご本尊と同じ姿で厨子の前に立つ前立本尊(まえたてほんぞん)を拝みます。 ご本尊(または前立本尊)は、中央が阿弥陀如来(あみだにょらい)、向かって右が観音菩薩(かんのんぼさつ)、左が勢至菩薩(せいしぼさつ)で、1つの光背(こうはい)に三体の仏像が立っているところから「一光三尊阿弥陀如来(いっこうさんぞんあみだにょらい)」、また「善光寺如来」と呼ばれています。

飯田市の元善光寺は、「牛にひかれて」で有名な長野市の善光寺のご本尊が元々祀られていた場所であり、とても深い関係にあります。 "善光寺"と称するお寺は、全国に二百ヶ寺ほどあり、御開帳の盛儀は、長野市の善光寺をはじめ、山梨県の甲斐善光寺、愛知県の祖父江(そふえ)善光寺、岐阜県の関善光寺、岐阜善光寺でも同時期に開催されます。

※地図は元善光寺の場所を示しています。