飯田市は「人形劇のまち」として、知る人ぞ知る町です!とは言え知らない方も多いでしょうね^^;
毎年8月に「人形劇フェスタ」が行われ、全国から多くの人形劇団が訪れます。
今年は8/1~6に開催されます。http://www.iida-puppet.com/index.html
飯田で人形劇が盛んな訳は、古くからの伝統芸能として人形浄瑠璃が継承されている事も一因です。
観光ガイド会、今回の現地研修はその一つ今田人形浄瑠璃の拠点となっている「今田人形の館」で行われました。玄関ロビーには、人形浄瑠璃の絵や写真、人形等が展示されています。
此処には人形劇の舞台と資料館が併設されています。先ずは今田人形座の方のご案内で資料館から見せて頂きました。この地の人形浄瑠璃は、阿波、淡路から伝わったのだそうです。
男人形と女人形、大きな違いがありますが分かりますか?
着物を外した人形を見ると、男人形には足がありますが女人形にはありません。女性は着物から足を出さないので、不要との事です。
頭部の製造工程も分かる様になっています。形が彫りあがったら、前後で二つに割ります。この作業にしても、ノコギリで切るのではなく、斧で割る。こうしないと、ノコギリでおが屑となって消失した分、形が崩れる。緻密な職人芸ですね。更に内側から彫って、表情を作る細工を施す。細かな作業です。これを作る職人さんも地元の方・・・驚きです。
こうして、役に必要な頭部が作られます。「出来上がると、こんな物もあります」と座員の方。
操作で姫様の顔が一瞬にして夜叉の顔に!
頭部も沢山ありますが、衣装も大変な数になります。役や場面に合わせ、衣装が着付けられます。
実際のお芝居と大差ありませんね^^;
では皆さんも実際に体験して頂きましょう!と言う事で、私もやってみました^^
一体を3人で扱います。それぞれが、頭部と右手、左手、脚、と担当します。息が合わないとスムースに動きませんね^^; 頭部は意外と重いのです。体力も必要ですね。
驚いたのは、陸前高田の山平呉服店から贈られたと言う幕。井戸の中から女性の幽霊・・・番長皿屋敷のシーンを描いたのでしょうか?
地元での公演だけではなく、全国各地を巡業していて東北地方にも。明治末から大正の頃の様です。
此の興業に感激した地元の山平呉服店から、この幕を頂いていたのです。3.11災害後、陸前高田の方に問い合わせると、その辺りは津波の直撃で壊滅したとの事で、胸を痛めたとのお話でした。
伝統芸能はその継承が難しい。こちらでは地元の中学生にも指導していて、俱楽部活動にもなっているとの事。そこから座員になっている方も居るそうです^^
普段はあまり見る事が出来ない人形浄瑠璃の舞台裏、人形扱いの体験等々、貴重な体験が出来ました。
(7/12 撮 ナビ記者)